2012年2月5日

日韓、韓露、日露について

(東大門、カリンカのボルシチ)

 ソウル、東大門のとあるロシア料理店。カザフスタンの友人はこう語る。

「この店の料理は、ロシアで食べるものと同じでうまいぞ!食ってみろ!」

 駐在員は、日本人です。ロシアにも行ったことがありません。ですから、実際のところ本場の味がわからなくても口に合えばいいとなんて思ってしまう。

 しかし!韓国で食べるロシア料理を食べるとわかります。確かにうまい。日本で食べるものは、日本人向けに作られていますが、韓国にあるロシア料理は韓国人向けに作られていない。それは、旧ソ連に多くの韓国人ディアスポラがあり、帰国した彼らが本場の味を韓国でも求めるからです。

 日本人は、日露戦争時にかなりロシアの文物を排除しており、宗教的側面においてもロシア正教は数えるほどしかありません。もちろん、韓国においても日本の植民地を経験しているため、ロシアの文物はかなり廃絶されています。しかし、当時はそれと同時に韓国人たちの多くが朝鮮半島から移住したことも事実。現在は、それが食文化として帰国しており、日本に比べればロシア料理屋も多いのです。日露と韓露の関係は複雑な絡み合いの中で現在も韓国の中で生きているということが言えます。それは在日コリアンならぬ、在露コリアンたちの姿です。


 日本においても、韓流ブームだけでなく彼らのアイデンティティが紹介されるような時代に突入しているのではないでしょうか。駐在員もそのような韓国文献がないのか注目しつつ、本場のロシア料理を楽しみたいと思います。

韓国キリスト教歴史学会 第301会

本日は、韓国キリスト教歴史学会に参加しました!

ソウルの弘大からバスで五分ほど乗れば研究所です。月に一度学会が開かれ、二つの研究発表が行われます。年に二度学会誌が発刊されます。韓国キリスト教の歴史学会では、一番権威がある学会なのです。この学会誌に名前が載れば、研究者としては一人前!?と言われるでしょう。 

本日の主題は、二つあり、特に日本に関係あるものとして李徳周教授(監理教神学大学)による「関西学院神学部朝鮮人留学生に関する研究」の発表がありました。まだ日本でも留学生研究は、進行中ですので、今後のミッションスクールにおける神学部の留学生という研究課題には、注目する価値がありそうです。 学校ごとには、ある程度年史などでまとめられていますが、「日本における神学部の朝鮮人留学生」を体系的に捉えた文献は、まだ見当たりません。当出版社でも取り扱いたい主題の一項目として、ピックアップしてみました。