2012年3月1日

教保文庫:日本書籍コーナー

 先日、韓国最大といわれる教保文庫に行って来ました。こちらは地下鉄5号線から一番近い入り口です。ここから入ると、すぐに日本書籍コーナーです。

 教保文庫には、日本書籍コーナーが設けられています。スペースにして駅中の本屋といったところでしょうか。しかし、これだけ一つの外国書を取り揃えている本屋もなかなか日本では見当たらないでしょう。店頭に並ぶ書籍は、小説類や芸能人の写真集など流行を捉えるものが主でした。

 雑誌や写真集も結構豊富です!最近の女性誌は、特に韓流の影響で韓国人タレントが表紙になることが多いようです。キムテヒさんやキムヨンアさんが表紙になったものもありました。

 やはり、小説は人気があるようです。韓国では、特に村上春樹氏の翻訳本まで出版されて、多くの人々に読まれています。日本語版で読まれる方もいるとか!高等学校の第2外国語選択で日本語を勉強する人が多い韓国は、日本語の「かな」やあいさつ程度の日本語はみなさんよくご存知です。
  日本書籍を中心に調査してますと、意外とマンガが並んでいませんでした。「日本のマンガは世界でも人気なのにな〜」とか思っていますと、韓国書籍のマンガコーナーには、すでに翻訳された日本のマンガがズラリ!やはりマンガは低価格でないと売れないようで、輸入物は少ないみたいです。
 「かんよう出版」の書籍も教保文庫の日本書籍コーナーに並ぶ日が来るのを夢見つつ頑張りたいと思います!

2012年2月26日

弘益文庫 in 新村

弘益文庫
 「新村」という場所は、韓国の有名大学が近辺に集中している町です。名前をあげますと延世大学、梨花女子大学、西江大学、弘益大学の4つがあります。子を持つ親御さん方は、子供たちに向かって「新村にある大学に入りなさい」というぐらいだそうです
 しかし、その新村にあるのは大多数が飲食店や居酒屋です。学生数が多いので仕方ありませんが、それにしても本屋が少なすぎるのでは?と思うほど。その中で大きな本屋と言えば、この「弘益文庫」さん。どれどれ、中に入ってみましょう!


 新村駅前とあり、お客さんが多いのではと思いきや店内は、空いていました。最近の学生さんは、インターネットで本を購入する人が多いのかな!?いや、それとも図書館の利用率が高いのか!?それらは定かでありませんが、「弘益文庫」さんは、地下1F〜地上4Fまでとかなり広くさまざまな文献が取り揃えられています。


 このように小説やエッセイなどで人気のある文献は、ベストセラーとして陳列されていますね。いやいや、実は駐在員も何度か弘益文庫店内に入った事はあるのですが、まだ購入した事はございません。これからは町の書店を応援するということも含めて、利用させて頂きたいと思っています。「かんよう」の文献も韓国書店で取り扱われる日が来ればいいなと夢のように思ってみました。


2012年2月24日

延世大学訪問

 先日、私用でソウル新村にある延世大学を訪れました。まだ冬休みとあり、校内はあまり人気がなく静かでした。一方で、受験を控える高校生たちが団体で校内を訪問する姿などが見受けられました。韓国は、受験競争が激しい国ですから、団体で大学訪問する事も少なくないようです。有名大学に入学すると就職先まで安心とか・・・しかし、最近は不景気だから必ずしも安心という事はないそうです。

 延世大学は、1885年に上陸したアメリカ長老会宣教師アンダーウッドによって設立されたキリスト教系の私立大学です。韓国では人気も高く、学力ではソウル大学の次とも言われています。現在は、学校の規模も大きくなり仁川の方にも校舎があります。
アンダーウッドの銅像

 上の写真がアンダーウッド1世の銅像です。学校の中央で腕を広げて学生たちを呼び込んでいるようにも見えました。銅像は、昔からあったものですが、日本帝国時代、朝鮮戦争などを経て今日の銅像は三体目のものなのです。確かに土台には鉄砲の弾痕が見受けられます。
 延世大学の歴史は、日本でも韓国キリスト教を語る際にかなり紹介されています。今後「かんよう出版」からの文献でも取り扱われる事でしょう。
 学生会館前には、大きな旗が掲げてありました。どうやら前学期の外国人留学生卒業が祝われています。日本人名もちらほらありました。一番多いのは、やはり中国ですね。次にアメリカでした。名前を見ると、在米コリアンの方々が多いようです。
 駐在員としては、延世出身の日本人が何を学んだのかが気にかかるところです。ゆくゆくは延世出身の方が書いた書籍を日本に紹介したいと思っております。


2012年2月21日

日本語と韓国語の差異で

ソウルにも春の兆しが見えて参りました。日本のみなさまはいかがお過ごしでしょうか?本日のソウルの気候は、零下を記録しなかった模様です。駐在員も外に出ていましたが、刺すような寒さからは解放されたようです。
 さてさて、駐在員の仕事も始まったばかりです。仕事があるという事は幸せなことなのですが、手を焼く事もしばしばあります。と、言いますのも、駐在員の仕事の一つには、文献の翻訳照合という作業があります。もちろん、日本の出版社ですので、韓国語から日本語への作業が中心なのですが、うまく訳されていると思っても意外と日本の方には理解できない表現などが混じる場合もあるのです。それらの表現を訳中で発見するという作業も難しいものの一つです。駐在員は韓国滞在がすでに2年を過ぎようとしていますが、そうすると思考回路も韓国的になりつつあり、韓国語で普通に理解できる言い回しが、日本語では理解されないというようなことも多々生じてくるのです。その区別というものが非常に神経を使わなければならないところでしょう。
 やはり、日本語にしてわかりやすい文献を世に送り出すという点においても、ただ単に直訳されたものでは理解ができません。やはり、わからない用語には解説を付けたり、意訳するという事が必要になってくるでしょう。昨日は、著者の先生と4時間程打ち合わせをしながら、丹念に修正作業を行ってきました。

 いやはや、作業の話は、さておきまして打ち合わせの前に腹ごしらえということで、「白松」という牛スープが有名な店を訪れました。グツグツと煮込まれた牛のスープは、日本では味わえない格別の味なのです。駐在員、その写真を撮り忘れてしまいました・・・韓国グルメ本もいずれは扱いたいと企んでいるのですが。
 そして、打ち合わせでは、この奇妙な靴アートが目立つ青瓦台にあるコーヒーショップでコーヒーを一杯。そして、カフェのはしごをし、二軒目はスターバックスでという中で打ち合わせを終えました。
 ブログでは、めまぐるしく変化するソウルの様子をアップして行きますが、いずれソウルの観光本なんかにも着手して行きたいものです。


2012年2月18日

ツイッターはじめました

 かんよう出版ソウル駐在員は、ツイッターを始めました。駐在員の日常をブログとは、異なりラフな形でお届けしようと思います。ソウルの日常的な風景なども写真でアップできたらと考えています。アカウントは「@Kanyou_Seoul」ですので、よろしくお願い致します。

2012年2月17日

韓国キリスト教のダイナミズムとは

 最近の日本では、「韓流」がひとつのジャンルとなろうとしています。それは両国が歴史の葛藤を越え文化交流の現場を共有している一側面なのではないでしょうか。そんな現場の中に「かんよう出版」は、いかにして参入できるのでしょうか?
 その手始めの仕事として、「かんよう出版」では、韓国キリスト教のダイナミズムを日本に伝える事ができればと思っています。その第一歩として、徐正敏先生の『出会いと葛藤の歩み–韓国キリスト教史概観(仮名)』が出版される予定です。

(韓国では『韓国教会の歴史』として出版されました)
韓国では、サンリム社の知識叢書41に納められている文献です。キリスト教書としては、異例の5版目ということで、日本でどれくらい影響を及ぼすことができるだろうか・・・というのが駐在員の気がかりなところです。
 日本のキリスト教においても、もちろん語り尽くせないダイナミズムがありますが、それは韓国のキリスト教についても同様です。そのダイナミズムを入門書として取り扱う文献が徐先生の文献なのです。日本においても、韓国キリスト教の文献は、いくつか紹介されていますが、このように入門書として出版されるというのは、珍しい例であると思います。
 そして、やはり重要な部分は、徐先生が文献でも言及されているように、日韓両国における人文思想理解に新しい一つの視点を与えようとされる点です。駐在員は、当文献が日韓両国における葛藤の歴史に新しい変革を起こすきっかけとなることを願いつつ、世にこの文献を送り出したいと思っております。

2012年2月14日

アヒョン散策

駐在員は、本日ソウルのアヒョンという家具通りに机を買いに向かいました。というのも、ちゃぶ台のようなものにパソコンをのせて、すべての作業をしていたため、古傷である膝が痛みはじめたのです。これでも大学時代まではスポーツマンでした。
 そして、本題の机はと言いますと、誠に運悪く本日月一度の定休日でほとんどのお店が休みでした。あとで調べてみますと、毎月2週目の火曜日が定休日とか。それでも何件かのお店は見ることができましたが、本日の机の購入は決定を断念せざるを得なくなりました。もしかして、バレンタインデーだから休みなのかなという想像までしてみましたが・・・

結局、家具屋さんには入れず、アヒョンを一時間程散歩することになりました。そのなかでも目立つ建物は、やはりこの大きな教会でした。アヒョン監理教会です。建物が二つありますので、別々の教会かと思いきや、同じ教会の所有物でした。
 日本であれば、このサイズの教会は当然大型教会です。しかし、韓国では、おそらく中型に位置するでしょう。韓国の監理教会は、長老会に続いて大きな教団で多くの信徒を保有しています。
 ところで、日本では、監理教とは表記せずメソヂストあるいはメソジストと表記します。しかし、その多くの教会は戦中に現在の「日本基督教団」に合同しました。韓国においても日本基督教団同様の日本基督教朝鮮教団が1945年6月に設立され、統合されて行きますが、戦後それらは解体され、現在における教派別の教会として存在しているのです。
 「かんよう出版」においても、日韓の教派別の動きを捉える研究書を出版する事も見据えて行きたいなと思う今日この頃でした。