2012年4月13日

木洞の現代百貨店に行きました。

 コスメ本の編集会議でソウルの木洞というところまで行って参りました。駐在員には、あまり馴染みのない地域です。書店などあるのかな〜と百貨店を探索していますと地下三階にBANDI & LUNI'Sという書店を発見しました。「うーん」名前からすると外資系なのかなという感じですが。。。

 何が充実していたかと申しますと、児童書です。大人も子供も座り読み!国会議員選挙の日とあり、選挙を終えた親子連れが多いような気がしました。選挙の為に祝日になるというのも韓国ならではなのではないでしょうか。選挙の結果には、賛否両論・・・ちなみに、駐在員の予想は的中しませんでした。
 上から失礼致しまして。「ね〜ね〜パパこれ買って〜」という感じでしょうか。ビックリするのが、小学生ぐらいになると子供たちが文献検索機の前で、本を検索していることでした。可愛い子には、本を読ませろというのは良い教育ですよね。出版社としても推奨して行きたい次第です。

 新刊もどんどん発刊されています。書店を訪れる度に新しい本を目にするので、出版業界の競争率の高さが伺えます。もちろん、日本においてもそれは変わらないのですが。ふと、子供たちの反応を見て思ったことは、児童書にも着手してみたいなということでした。韓国の童話などを輸入するのもいいかもしれませんね!


2012年4月9日

4月11日は、国会議員選挙

昨日は、教保文庫に行って参りましたが、その途中で異様な光景が広がっていました。何だかお分かりでしょうか?4月11日は、選挙のために韓国は祝日なのです。しかし、その選挙の宣伝は、日本とはひと味違うようで、ソウルのチョンゲチョンという人工の川が、このような風景になっていました!!!

 「きれいな選挙はソウルの顔」という文言とともに、国会議員に立候補する人々のポスターでしょうか。「ズラー」っと貼られていました。どこまでポスターが続いているのかわかりません。今回の選挙は、在日コリアンの方々にも選挙権が与えられる初めての選挙ということで注目を集めているとのことです。さてさて、選挙の行方はどうなるのでしょうか。関心を持ちつつ、結果を待ちたいと思います。みなさまのところにもニュースを通して、韓国の情勢が届くことかと存じます。
 今回は、出版に関係ないソウルの情勢を取り扱いました。
 

日曜日の教保文庫

 日曜日の教保文庫に行って参りました。土日の教保文庫は、人が多いのでできるだけ避けたいのですが、市場調査!そうも言ってられません。いやいや、しかし、入るなり人、ひと、ヒトでビックリしました。これだけ、韓国の人々は本好きということでしょうか。

 教保文庫は、やはり韓国最大とあり、さまざまな空間作りがなされています。この木目調の空間で本を読むとなにかウトウトしそうです。日本の書店でもベンチがあったりしますが、教保文庫にもあります。なくても座り読み、立ち読みする人で休日は大賑わいです。

 有名著者先生の新刊なんかは、このような陳列の仕方です。思わず手に取ってしまうような陳列法と言いましょうか。それにしても、韓国の本価格は日本に比べると10%〜20%ぐらい安い気がします。この本も大きくページ数も多い割には、1,000円以下という!これは日本の出版社も見習わなければならない点ですね。精進致します・・・

2012年3月26日

三清洞、仏西書店

 光化門から三清洞に向かう間に仏教書の専門店を見つけました。先日は、キリスト教書店に行ってきましたが、まさか次の日に仏教書店に入るとは思いませんでした。やはり、自分の足で歩いて調査するということは重要なようです。実際は時間つぶしのために散歩をしていたのですが・・・書店を見つけた時点で市場調査となります。

 店内はそれほど大きくありません。仏教グッズや文献が一緒に売られているところは、キリスト教書店に共通していました。お香や木魚なんかも陳列されており、興味深く拝見させて頂きました。


 詳しくはわかりませんが、印象としては信仰書の類いが多く売られていました。そういう意味では、キリスト教書店とも共通する点が多く、やはり宗教書を専門に扱う書店の特徴ということが言えるのではないでしょうか。これからもソウルの町書店を見つけることができればレポートしていきたいと思います。

2012年3月25日

光化門、キリスト教書店

 光化門のキリスト教書店に行ってきました。有名なイ・スンシン将軍銅像から歩いて300メーターというところでしょうか。店内は二階、三階とあり、やはりキリスト教関連の文献は一番揃います。

 三階店内の様子です。新刊から古書まで、子供用のキリスト教文献のスペースもあり賑わっていました。キリスト教書店とあり、定休日は日曜日です。駐在員も日本で紹介できそうな本がないかチェックしてみました。

 二階の様子です。英語文献やキリスト教音楽のCD、便箋、十字架、ネクタイなどなど文献以外のグッズも豊富です。やはり、キリスト教人口が多いだけに日本では存在しそうにないグッズも豊富です。もちろん、アドベントの紫ろうそくも手に入ります。日本では非常に見つけづらいとか。

 壁掛け十字架も種類豊富!広角レンズでないと入りきりません・・・
 これから駐在員は、キリスト教書店に定期的に足を運び、日本で紹介できそうな文献の発掘を継続的に行うことにいたします。読者みなさまは、どのような分野に関心をお持ちなのかも調査していきたいです。

2012年3月12日

核のない世界をめざして

 先週の土曜日ソウルの市庁では、大きな集会が開かれていました。警察などの警備隊も出動し、騒々しいと思われた方は、このためです。「第28回韓国女性大会&子供たちに核なき世界を!」が開かれていました。駐在員も韓国の核に対する関心を知るべく参加して参りました。まだまだ寒いソウルですが、準備された椅子は満席状態と韓国の核に対する関心度をうかがうことが出来ました。

 全国からカトリック修道女さんたちが集まったのでしょうか?かなり多くの修道女さんたちが積極的に参加している姿勢は、反核へのカトリックの姿勢を現しています。韓国における原発21基がなくなる日は、いつ訪れるでしょうか?あるいは、政府の方針通り増築されていくのでしょうか?気になるところです。

 3・11大地震から1年経た現在でも放射能の恐怖から逃れることはできません。福島出身の女の子が福島の現状と自らの思いを発言してくれました。私たちの世代は、核の問題を解決して、次世代にバトンを渡すことができるのでしょうか?
 2011年3月11日以降、日本で起こった福島第一原発の事故は、ただ単に日本の問題だけではなく、世界に衝撃を与える放射能の恐怖として現れました。この恐怖という暴力に対して、いかに対応するかが問われる時代となったことは間違いありません。「かんよう出版」でも核に対する応答をしたいと考えつつ、情報収集をしています。

2012年3月5日

YP文庫を調査してきました。

 YP文庫に行ってきました。外から見ると入り口が地下になっていて、遠くからではどこにあるのか目印がわかりにくかったです。そのためか店内も日曜日の正午でしたが、混雑している様子ではありませんでした。


 店内は、ガラーンとしているように見えますが、教保文庫に比べると余裕ある空間作りを行っているように感じられました。その分、教保文庫の方が品数豊富なのは確かですが、ゆっくりと本を閲覧するにはYP文庫負けていません。現に駐在員は、長居してしまいました。


 ベストセラー本は、分野別に分類されていてわかりやすい見出しです。YP文庫は、本の表紙を見せるのが上手な書店のように感じました。


 なんといっても平済みスペースがこんなにも広がっているのです!気になる本は、手に取ってすぐに広げられるというのも空間使いのうまい書店だなと感じます。



 そして、子供たちにもうれしいのは、絵本と玩具がたくさん売られていることです。子供スペースは、絨毯素材で、転んでも大丈夫♡


 パパが子供に絵本を読んであげています。YP文庫では、このような光景が広がってなんだかほんわかしました。日本では、立ち読みならぬ地べた読みは禁物のような気がしますが、韓国では問題ありません。


 日本書籍ももちろんあります。しかし、雑誌中心で文庫や小説の数は少ないです。あまり需要がないのかなとも思いますが、駐在員にはありがたいです。


 地下では、文具やマンガなどが売られていますが、その横には階段イス!!!みなさん、気になる本は、買う前にここに持って来て自由に座り読み。一日中過ごしている人も居るのではと思う程でした。
 駐在員も空間にまかせて、ゆっくり2時間程書店を見ることができ、6冊程購入して帰りました。かんよう出版の書籍もこのような書店に置かれると嬉しいなという希望を持ちました。

2012年3月1日

教保文庫:日本書籍コーナー

 先日、韓国最大といわれる教保文庫に行って来ました。こちらは地下鉄5号線から一番近い入り口です。ここから入ると、すぐに日本書籍コーナーです。

 教保文庫には、日本書籍コーナーが設けられています。スペースにして駅中の本屋といったところでしょうか。しかし、これだけ一つの外国書を取り揃えている本屋もなかなか日本では見当たらないでしょう。店頭に並ぶ書籍は、小説類や芸能人の写真集など流行を捉えるものが主でした。

 雑誌や写真集も結構豊富です!最近の女性誌は、特に韓流の影響で韓国人タレントが表紙になることが多いようです。キムテヒさんやキムヨンアさんが表紙になったものもありました。

 やはり、小説は人気があるようです。韓国では、特に村上春樹氏の翻訳本まで出版されて、多くの人々に読まれています。日本語版で読まれる方もいるとか!高等学校の第2外国語選択で日本語を勉強する人が多い韓国は、日本語の「かな」やあいさつ程度の日本語はみなさんよくご存知です。
  日本書籍を中心に調査してますと、意外とマンガが並んでいませんでした。「日本のマンガは世界でも人気なのにな〜」とか思っていますと、韓国書籍のマンガコーナーには、すでに翻訳された日本のマンガがズラリ!やはりマンガは低価格でないと売れないようで、輸入物は少ないみたいです。
 「かんよう出版」の書籍も教保文庫の日本書籍コーナーに並ぶ日が来るのを夢見つつ頑張りたいと思います!

2012年2月26日

弘益文庫 in 新村

弘益文庫
 「新村」という場所は、韓国の有名大学が近辺に集中している町です。名前をあげますと延世大学、梨花女子大学、西江大学、弘益大学の4つがあります。子を持つ親御さん方は、子供たちに向かって「新村にある大学に入りなさい」というぐらいだそうです
 しかし、その新村にあるのは大多数が飲食店や居酒屋です。学生数が多いので仕方ありませんが、それにしても本屋が少なすぎるのでは?と思うほど。その中で大きな本屋と言えば、この「弘益文庫」さん。どれどれ、中に入ってみましょう!


 新村駅前とあり、お客さんが多いのではと思いきや店内は、空いていました。最近の学生さんは、インターネットで本を購入する人が多いのかな!?いや、それとも図書館の利用率が高いのか!?それらは定かでありませんが、「弘益文庫」さんは、地下1F〜地上4Fまでとかなり広くさまざまな文献が取り揃えられています。


 このように小説やエッセイなどで人気のある文献は、ベストセラーとして陳列されていますね。いやいや、実は駐在員も何度か弘益文庫店内に入った事はあるのですが、まだ購入した事はございません。これからは町の書店を応援するということも含めて、利用させて頂きたいと思っています。「かんよう」の文献も韓国書店で取り扱われる日が来ればいいなと夢のように思ってみました。


2012年2月24日

延世大学訪問

 先日、私用でソウル新村にある延世大学を訪れました。まだ冬休みとあり、校内はあまり人気がなく静かでした。一方で、受験を控える高校生たちが団体で校内を訪問する姿などが見受けられました。韓国は、受験競争が激しい国ですから、団体で大学訪問する事も少なくないようです。有名大学に入学すると就職先まで安心とか・・・しかし、最近は不景気だから必ずしも安心という事はないそうです。

 延世大学は、1885年に上陸したアメリカ長老会宣教師アンダーウッドによって設立されたキリスト教系の私立大学です。韓国では人気も高く、学力ではソウル大学の次とも言われています。現在は、学校の規模も大きくなり仁川の方にも校舎があります。
アンダーウッドの銅像

 上の写真がアンダーウッド1世の銅像です。学校の中央で腕を広げて学生たちを呼び込んでいるようにも見えました。銅像は、昔からあったものですが、日本帝国時代、朝鮮戦争などを経て今日の銅像は三体目のものなのです。確かに土台には鉄砲の弾痕が見受けられます。
 延世大学の歴史は、日本でも韓国キリスト教を語る際にかなり紹介されています。今後「かんよう出版」からの文献でも取り扱われる事でしょう。
 学生会館前には、大きな旗が掲げてありました。どうやら前学期の外国人留学生卒業が祝われています。日本人名もちらほらありました。一番多いのは、やはり中国ですね。次にアメリカでした。名前を見ると、在米コリアンの方々が多いようです。
 駐在員としては、延世出身の日本人が何を学んだのかが気にかかるところです。ゆくゆくは延世出身の方が書いた書籍を日本に紹介したいと思っております。


2012年2月21日

日本語と韓国語の差異で

ソウルにも春の兆しが見えて参りました。日本のみなさまはいかがお過ごしでしょうか?本日のソウルの気候は、零下を記録しなかった模様です。駐在員も外に出ていましたが、刺すような寒さからは解放されたようです。
 さてさて、駐在員の仕事も始まったばかりです。仕事があるという事は幸せなことなのですが、手を焼く事もしばしばあります。と、言いますのも、駐在員の仕事の一つには、文献の翻訳照合という作業があります。もちろん、日本の出版社ですので、韓国語から日本語への作業が中心なのですが、うまく訳されていると思っても意外と日本の方には理解できない表現などが混じる場合もあるのです。それらの表現を訳中で発見するという作業も難しいものの一つです。駐在員は韓国滞在がすでに2年を過ぎようとしていますが、そうすると思考回路も韓国的になりつつあり、韓国語で普通に理解できる言い回しが、日本語では理解されないというようなことも多々生じてくるのです。その区別というものが非常に神経を使わなければならないところでしょう。
 やはり、日本語にしてわかりやすい文献を世に送り出すという点においても、ただ単に直訳されたものでは理解ができません。やはり、わからない用語には解説を付けたり、意訳するという事が必要になってくるでしょう。昨日は、著者の先生と4時間程打ち合わせをしながら、丹念に修正作業を行ってきました。

 いやはや、作業の話は、さておきまして打ち合わせの前に腹ごしらえということで、「白松」という牛スープが有名な店を訪れました。グツグツと煮込まれた牛のスープは、日本では味わえない格別の味なのです。駐在員、その写真を撮り忘れてしまいました・・・韓国グルメ本もいずれは扱いたいと企んでいるのですが。
 そして、打ち合わせでは、この奇妙な靴アートが目立つ青瓦台にあるコーヒーショップでコーヒーを一杯。そして、カフェのはしごをし、二軒目はスターバックスでという中で打ち合わせを終えました。
 ブログでは、めまぐるしく変化するソウルの様子をアップして行きますが、いずれソウルの観光本なんかにも着手して行きたいものです。


2012年2月18日

ツイッターはじめました

 かんよう出版ソウル駐在員は、ツイッターを始めました。駐在員の日常をブログとは、異なりラフな形でお届けしようと思います。ソウルの日常的な風景なども写真でアップできたらと考えています。アカウントは「@Kanyou_Seoul」ですので、よろしくお願い致します。

2012年2月17日

韓国キリスト教のダイナミズムとは

 最近の日本では、「韓流」がひとつのジャンルとなろうとしています。それは両国が歴史の葛藤を越え文化交流の現場を共有している一側面なのではないでしょうか。そんな現場の中に「かんよう出版」は、いかにして参入できるのでしょうか?
 その手始めの仕事として、「かんよう出版」では、韓国キリスト教のダイナミズムを日本に伝える事ができればと思っています。その第一歩として、徐正敏先生の『出会いと葛藤の歩み–韓国キリスト教史概観(仮名)』が出版される予定です。

(韓国では『韓国教会の歴史』として出版されました)
韓国では、サンリム社の知識叢書41に納められている文献です。キリスト教書としては、異例の5版目ということで、日本でどれくらい影響を及ぼすことができるだろうか・・・というのが駐在員の気がかりなところです。
 日本のキリスト教においても、もちろん語り尽くせないダイナミズムがありますが、それは韓国のキリスト教についても同様です。そのダイナミズムを入門書として取り扱う文献が徐先生の文献なのです。日本においても、韓国キリスト教の文献は、いくつか紹介されていますが、このように入門書として出版されるというのは、珍しい例であると思います。
 そして、やはり重要な部分は、徐先生が文献でも言及されているように、日韓両国における人文思想理解に新しい一つの視点を与えようとされる点です。駐在員は、当文献が日韓両国における葛藤の歴史に新しい変革を起こすきっかけとなることを願いつつ、世にこの文献を送り出したいと思っております。

2012年2月14日

アヒョン散策

駐在員は、本日ソウルのアヒョンという家具通りに机を買いに向かいました。というのも、ちゃぶ台のようなものにパソコンをのせて、すべての作業をしていたため、古傷である膝が痛みはじめたのです。これでも大学時代まではスポーツマンでした。
 そして、本題の机はと言いますと、誠に運悪く本日月一度の定休日でほとんどのお店が休みでした。あとで調べてみますと、毎月2週目の火曜日が定休日とか。それでも何件かのお店は見ることができましたが、本日の机の購入は決定を断念せざるを得なくなりました。もしかして、バレンタインデーだから休みなのかなという想像までしてみましたが・・・

結局、家具屋さんには入れず、アヒョンを一時間程散歩することになりました。そのなかでも目立つ建物は、やはりこの大きな教会でした。アヒョン監理教会です。建物が二つありますので、別々の教会かと思いきや、同じ教会の所有物でした。
 日本であれば、このサイズの教会は当然大型教会です。しかし、韓国では、おそらく中型に位置するでしょう。韓国の監理教会は、長老会に続いて大きな教団で多くの信徒を保有しています。
 ところで、日本では、監理教とは表記せずメソヂストあるいはメソジストと表記します。しかし、その多くの教会は戦中に現在の「日本基督教団」に合同しました。韓国においても日本基督教団同様の日本基督教朝鮮教団が1945年6月に設立され、統合されて行きますが、戦後それらは解体され、現在における教派別の教会として存在しているのです。
 「かんよう出版」においても、日韓の教派別の動きを捉える研究書を出版する事も見据えて行きたいなと思う今日この頃でした。

2012年2月13日

ヨニドン散策

(ヨンヒ天主教聖堂)
 駐在員が住んでいる近所には、カトリック教会があります。6時、12時、18時にはチャイムのように鐘がなります。おそらくお祈りの時間などが持たれているのでしょう。ご近所なのに礼拝堂すら見た事がありませんでしたが、気が向いたので、見学させて頂きました!
 韓国のカトリック教会を見学する機会は、それこそ観光名所となっている明洞聖堂ばかりで、他はほとんど訪れる機会がありませんでした。韓国におけるカトリック教徒は、国民の7%〜10%との間ともいわれ非常に大きな組織なのです。あの有名なヨン様やフィギアスケートのキムヨナもカトリックとか!
 韓国のカトリックは、日本のカトリックと何が違うの!?という質問も多々あるでしょう。一言では、言い切れませんが、初期は西洋文物を通して、信仰者が誕生するというまれに見ない方法によって信仰者が誕生します。鎖国が厳しかったので、特別な状況が出現したのですが、カトリック宣教史至上唯一の例とも言われています。
 その後、日本でも有名なイエズス会の影響は、多少ありますが、本格的になるのはフランスのパリ外邦宣教団の上陸です。イエズス会とは異なり、多様性がなく保守的であった宣教師たちは、多くの迫害に合い殉教していきました。それらの血による歴史の上に今日の韓国カトリック教会が成立されたのです。かなり概略しましたが、ふと思ってみると日本では、韓国カトリック史を専門的に取り扱った文献は、かなり少数である気がします。もちろん、通史としては韓国プロテスタント教会史家が紹介していますが、もう少し詳しい研究書、あるいはカトリックの専門家が記した韓国カトリック史というものは少ないでしょう。これも何かの機会だと思い、駐在員は「韓国カトリック史」の文献にも注目できればと思います!今年、来年ぐらいの課題でしょうか・・・
 聖堂からは綺麗な夕日が見えました。ソウルも少し春に近づいているような気がします。早く温かくなると嬉しいです。

2012年2月12日

核への応答を

 去る2月3日、駐在員は韓国キリスト教協議会主催で行われた「脱核と倫理」というセミナーに参加して参りました。韓国においても原子力発電所(以降「原発」と略記)が21基あります。将来的には、増加計画にあり、およそ10基ほどが増加されるそうです。
(キリスト教大韓監理会本部にて)
 韓国において、反原発に関心が持たれたのは、1986年チェルノブイリ以降からです。日本では、1954年アメリカの原爆実験により被曝した第五福竜丸の事件がきっかけで反対運動が起こりました。そして、2011年3月11日の大地震による福島第一原発の事故によって、反核、反原発、反原爆を強く意識できる転換期の訪れと思いました。しかし、韓国政府のエネルギー政策は、反核ではなく、むしろ平和利用という名で原発を増加する方針を打ち立てました。
(忠北大 チョンホヨン教授)
 そのような状況下において、忠北大のチョン・ホヨン教授は、市民の倫理に問いかけなければならないことを主張されました。この際、ドイツの例が多く挙げられますが、ドイツは2022年までにすべての原発を停止することを2011年5月30日に宣言しています。このドイツの反応で明らかになったのは、「命の問題」に対する社会的価値観であるということです。つまり、日本も韓国も命に関する社会的価値観が低いということが言えるのです。

 駐在員は、セミナーを聞きながら、原爆を経験した日本がいち早く反核に反応できない状況、そこにある原因とは何なのかということが気になります。(もちろん、そこには資本主義の落とし穴やアメリカやアジアとの関係、原発としての核戦争が見え隠れするのですが、ここでは言及を控えます。)そして、絶対的な平和と安全は、いかにして生み出すことができるのだろうかということが関心ごとであります。
 駐在員は、ソウルに駐在しながら、韓国の核あるいは日本の核に対する反応を追うとともに、かんよう出版からも一つ核に対する応答という形で何かを出版できればと企んでいます。





KYOBO文庫に行ってきました。

 韓国最大と言われるKYOBO文庫です。よく芸能人のサイン会なども行われ、週末は人が多いですが、本日は比較的空いてる方でした。ちなみに10時過ぎ頃です。      
(店内の様子)
 書籍のみの販売ではなく、文房具や雑貨なども豊富にあります。特に駐在員が嬉しいのは、日本語書籍コーナーがあることです!新しいものから昔のものまで、かなり多く揃っていると思いますが、円高のためかなりお高くなっています。
(人気図書)
 有名作家の人気図書がおいてあります!韓国文学として日本でもいくつかの書籍が翻訳されていますが、店頭に並ぶということはまだまだなような気がします。しかし、韓国では、東野圭吾や村上春樹の翻訳本がベストセラー本として店頭に並んでいるのです。日本の書籍は、マンガをはじめとし、小説、エッセイ、料理本、雑誌など注目されているようです。しかし、日本雑誌の場合でも表紙を飾ってるのは韓流スターの場合が最近は多く、どっちがどっちなのか混乱する時があります・・・
(サンリム知識叢書)
 駐在員の目的は、この「サンリム知識叢書」です。さまざまな分野で活躍する学者や評論家が入門書として執筆しています。ですので読みやすく、分量も短いです。基本的に100ページ以内で収められています。しかし、400巻を越える叢書シリーズを調べるのには、時間を要しました。内容的には、日本でも紹介されているものが多いですが、やはり韓国独自のものに注目しながら調査して参りました。
 春には、かんよう出版からもサンリム知識叢書41巻にあたる徐正敏先生の『韓国教会の歴史(韓国名)』が出版されますので、乞うご期待下さいませ!